スクラム鳥獣戯画

なぜ見積もるのか

この記事の目次

 ソフトウェア開発に限らず見積もりは欠かせないものです。狩りを行う前に脳内でシミュレーションを行うように、タスクに着手する前に完了までの流れを見通し、円滑な遂行を目指します。

要旨#

  • 見積もりはその情報を使う場合に行う
  • 見積もりは自分たちの見積もりであり、他の状況に適用することはできない

見積もりとは#

 見積もりは、実際にそのタスクに着手する前に、

  1. タスクの目的は何か
  2. どのように進めるのか
  3. どの程度時間を要するのか
  4. 足りないことはないか

を見通し、把握するために行います。

これらの情報がチームにとって明確であれば、必ずしも見積もり作業を行う必要はありません。
少なくとも時間やコストを算出することがゴールではありません。

チームが共通認識を持っているか、情報に不足がないか、シミュレーションを行うことが重要です。


なんのために見積もるのか#

  • 見積もりの値を活用するために見積もる

 見積もり作業には時間や労力が掛かります。 そのコストを支払うだけの意味があるのか、冷静に判断する必要があります。 使わない値であれば見積もる必要はありません。

  • 見積もりの値を使って、より正確な計画を立てたい
  • 見積もりの値を使って、チームのパフォーマンスを計測したい

自分たちがなぜ見積もりを行うのか、理解して見積もるようにしましょう。


どの程度見積もるのか#

  • 正確な見積もりは、通常幅を持つ

チームによって求められる見積もりの精度は異なります。 どの程度まで見積もればよいのか、答えはそれぞれ異なります。 ただし、よい見積もりには共通点があります。

  • 正確な見積もりは通常、幅を持っている。一点のみの見積もりは危険である。
  • 時間を掛けすぎると見積もりは精密になるが、正確さからは乖離する。
幅のある見積もり
幅のある見積もり

あらゆる事柄を一点で見積もっていないでしょうか?


自分たちの見積もり#

  • 自分たちのチームにとっての見積もりである
  • 他のメンバー、他のチーム、他のプロジェクト、他の時代に適用することはできない

 自分たちが見積もることができるのは、「自分たちが今、行った場合の見積もり」です。見積もりが一人歩きし、他の状況でも成り立つと考えることは危険です。 前のプロジェクトを参考に見積もる場合、以前の経験はおおよその幅を知ることには役立つかもしれませんが、どの程度同じ状況か慎重に判断する必要があります。